MACHINEは走る芸術 【1992年式 KAWASAKI GPZ900RA9】 エンジン編 |
腰下組み立て |
コンロッド位相差チェックシャフト
並列4気筒の車両は各気筒間が位相差180°でできています。
ですので、必ず全てのコンロッドの上端部センターがビシッと揃う瞬間が存在するのです。
もし、これが揃わないのであれば、コンロッドかクランクシャフトがずれて変形していることになります。
それを調べるためのシャフト。
右側から徐に通しているモノがそれ。このシャフト、米村社長に作ってもらった逸品もので精度は1/100mmです。
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いよいよクランクケースの嵌め合わせ
1級アセトンで脱脂後、サービスマニュアルによる指定箇所にシリコーンガスケット(液体ガスケット)を塗布してロアーケースを嵌め合わせます。
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バランサーウェイトの位置
バランサーウェイトの穴が、オイル通路穴のセンターを捉えていないと干渉して振動が増大します!
ここは要注意です。
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ジェネレータースプロケットの取付け
廻り止めなんて特殊工具がなくても、エアーインパクトがあれば締め付けできます。
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クラッチハウジング取付け
まだね、全然なんですけれど、ここまで来たかぁってな感じになる作業です。
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クラッチ側カバー装着
なんかこれだけを見ると腰下は完成した感が。
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シリンダーヘッドのメタルクリーンα浸け
ヘッド上部内側は、カーボンは全く付着しませんが、排気ポート、ペントルーフ型燃焼室、これらに硬いカーボンがビッシリと付着しています。
このカーボン除去には、メタルクリーンαが最適です!
漬け込むだけで簡単にはがれやすくなります。
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綺麗になった排気ポート
メタルクリーンαで綺麗に落ちたカーボン。
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シフトチェンジ機構
シフトドラムを挟み込んでいる所謂”爪”、この爪がドラムを回転させてギアをチェンジさせているわけです。
クランクケース右側が完了したから、左側の組み立てです。
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クランクケース左側
オルタネーターやウォーターポンプを取付ければ一旦は完了です。
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スターターモーター(セルモーター)の取付け
画像中心に見える筒状のもの、これがセルモーターです。
せっかくなんで中を分解して、カーボンブラシの残量を確認、清掃しておきました。
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オルタネーター取付け
電気発生装置、所謂交流発電機、オルタネーター(alternator)です。交流(alternating current)だからACと表記。
我が愛機、このオルタネーターの中にレギュレーターを持っています。
普通、オルタネーターで発生した交流電圧はクランクシャフトの回転上昇に比例して上がり続けます。
とんでもない高圧電流になると、12Vの電化製品群が全部壊れてしまいます。
そこで15V以内の電圧になるように、レギュレーターと呼ばれる装置で、電気エネルギーを熱エネルギーに変換して、車両に供給または蓄電する電気を制御しているんです。
レギュレーターは黒や灰色、銀色をしたフィン状の塊で、風に当たって冷却できるようになっています。
たまにリアシートの下あたりに設置されていることもあるので、決してこの周囲にウェスだとか通気性が悪くなるモノを置いてはいけません!レギュレーターがパンクして、車体の電化製品がことごとく破壊されていきます。
話を戻して・・・
このmachineのレギュレーター、全然フィン状なんかじゃありません。電気部品!って感じの小さなモノ。
これ、逆位相の電気で過剰電圧を干渉させて制御するとんでもないものでした!
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