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MACHINEは走る芸術 【1992年式 KAWASAKI GPZ900RA9】 整備誌
GPZ900R 車体整備 リンクアーム・キャブレターセッティング編
リンクアームの取替
この車輌は純正のリア18インチから17インチにホイールのサイズダウンをさせているため、純正のリンクアームだとリアが沈み込む深いバンク時に少々怖い動きをしてしまいます。
ですから17インチ用のリンクアームを探し出しました!

別府市鉄輪(かんなわ)に工房を構える【Touji ENGINEERING】にて製造・販売されていたのです!ここは全国的にも有名な場所だったのです。
ええ、もちろん堀社長と色々お話しさせていただきましたよ。この工場に行くと欲しくなるパーツがゴロゴロしていますよ。
費用をあまり掛けずにMACHINEをよりよくカスタムしていきたいと願うプライベーター達にとっては神のような存在です。
一度、ホームページをご覧になって下さい。
ハイマウントリンクにベアリング圧入
米村社長に造ってもらったベアリング圧入治具を用いて、ゆっくりとベアリングを圧入していきます。この作業はプレス機があればそれに越したことはないのですが、そんなもの持っていないのであるもので作業をすすめなければなりません。

昔の車に車載されていたパンタジャッキ、ベアリング圧入治具、角材、平板 これだけです。あとは角材の両端をしっかり固定してくれる堅牢なもの・・・僕の場合は事務所裏口にある階上入居者用エントランスのコンクリト柱を利用させてもらいました。
幅が2,350mmですので手持ちの角材2本とパンタジャッキ、ワーク、治具、平板の全てをセットした時に絶妙な配置にできるんです!
しかも音を全く出さない作業なので、皆さんの出入りの邪魔にならない超ド深夜での作業です。
あまりにうまくいきすぎたので、一人不気味な笑ってしまいました。多分そのうすら笑いの声が一番の音だったのです。それくらい静かな作業。
ハイマウントリンク 車体に取付け
サスペンションとの一関係があるため、取付け時は車体の高さを調節しながらの作業になります。
パンタジャッキ2本に鋼鉄製の丸棒φ45mmくらいを載せてクランクケース下部を持ち上げるやり方が最も安心です!
天井からホイストなんかで吊すことができる環境であればそれが一番ですけれどね。
タイロッドとマフラー集合部のクリアランスが・・・
ない。全然な・・・・・・・・・・・・い。

いやはや困りました。エキゾーストパイプを左右に振って集合部を合わせてみたのですが、5mmほどのクリアランスしかとれませんでした。しようがない、だってこのマフラーは17インチ用のリンクアームがくることを想定して造られたものではありませんから。
静置状態でクリアランス5mmなので、僕が乗って重量が加わればサスペンションは縮むのでリンクアームはもう少々上にくることになりますから、当りはしません。
まぁね、でもこのような状態は精神衛生上よろしくありませんから、なんとか智恵を絞って加工してみますけれど。
お待たせしました。遂に完成です。
ガソリンタンク、サイドカウル、シート、サブフレームこれらが車体に組み付けられた状態を最後に見たのは・・・・2011年1月4日!1年半以上ぶりの走り出せる状態の我が愛機の可愛い姿!
ものすごく感動的です。長かったエンジンオーバーホール・・・失敗の連続。でも失敗があったから更によくこのMACHINEのエンジンがよくわかるようになりましたけれどね。

タイヤに空気を入れて、念のためにキャリパーチェックをしておきます。じゃないと1年半以上もブレーキを使っていませんから、オーリングが劣化していたら大変ですもんね。
次回はこのチェック。それが終わったらいよいよ試運転走行です。
試運転ステージは秘密です。
キャブレターセッティング
実走行の前に排気臭を嗅ぎ、スロットルの開閉に対するツキがなんか気に入らなかったのでキャブレターセッティングです。
室温25℃、湿度を45%にしてからエンジン始動。これでスロットルの開閉度に対する反応を見ながらパイロットスクリューを回します。
良い感じになりましたし、排気臭もいい感じ。あとはもう1回ファンが作動するまで水温を上げて冷却系統内の完全エアー抜きを実施してからテスト走行です。
外付け燃料フィルターの取付け
念には念を入れて!ガソリンタンク内のフィルタースクリーンは新品を取付けていますが、タンク内の錆点検は未実施。
今まで常に燃料は満タンにして保管してきたので錆はないとは思いますが、もし錆があった場合、フィルタースクリーンを通過してしまった場合はキャブレターで悪さをすることになります。
その予防策として外付けフィルターを取付けました。
振動で破損したりしないようにワイヤリングしてフレームから吊していますので振動で破損することはありません。
ベースガスケットから漏水・・・
なんということでしょう!シリンダーヘッドとシリンダーの合わせ面にあるヘッドガスケットからの漏水がやっとなくなったと思っていたのに、今までなんともなかったベースガスケットの#2シリンダー前部から綺麗な色をした冷却水が漏れるではありませんか!
エンジンが冷えている時はなんともありません。水温が50℃くらいになると『ツツー』と漏れてきます。もうこれはシリンダースリーブ外周に嵌っているOリング3枚が劣化してしまったことに他なりません。
せっかくここまできたのに・・・。今まで熱をさんざん掛けられて冷却水漏れを防いでいてくれたOリングだから交換した方がいいのはいいです。
4気筒ありますから合計12枚、シリンダーを熱湯にしばらく漬けて暖めてからスリーブを一つずつたたき出していくことにします。
あ〜ぁ、ガックリきてしまいました。
シリンダースリーブ打ち抜き
熱湯にシリンダーをつけ込んで暖めてからスリーブを叩きますが全くビクともしません!
もう、これはシリンダー前後をトーチで炙りながらプレス機を使って抜くしかありません。プレス機を使えばいとも簡単にスリーブは抜けます。

抜けたスリーブはと云うと・・・サビサビです。熱く、冷たい冷却水にいつも接している鋳鉄だからしかたありません。
これにペーパーをあててサビを落とし綺麗にします。
シリンダー側のOリングが入っている溝は徹底的に綺麗に。ウォータージャケット内はサビ色が付着しているのでフラップホイールを当てることができる範囲だけ綺麗にします。
ウォータージャケット内の様子
ここまでしか綺麗にできません。シリンダーはアルミニウム合意ですので、ウォータージェケットのサビ色はこのシリンダーが錆びているわけではありません。色移りしているだけです。
ですから、ある程度しか研磨しませんでした。
ガリガリ削って薄くしてしまう方が問題ですから。
新品Oリング付のスリープ圧入
スリーブの圧入時にはトーチを使いませんでした。各気筒のスリーブをある程度のところまで入れて全体の位置を合わせて、それからそれぞれをプレス機に治具を取付けて圧入します。
これでピタッとシリンダー上面が面一です。

Oリングは新品ですからここからの水漏れは絶対起こらないでしょう。
組上げ完了。始動
今までの水漏れは『シリンダーヘッドボルトの締め付けトルク不足』ですね。
トルクレンチが絶対ではありません。人間の感覚は時にものすごい能力を発揮するものです。
このMACHINEのシリンダーヘッドボルトの締め付けトルクは中央の6本が4.9kg・mで外側の4本が3.7kg・m。18年前に買ったトルクレンチは別に狂っていなかったのですが、ボルトネジ山の摩擦を拾って規定トルクに達したかのごとく反応していたのでしょう。
東日製プレート型を使ったらグイグイ締まりましたからね。あの締め付け力こそ本当の値です。
やはりトルクレンチは東日製でプレート型とプリセット型の2種類持っておくと安心です。

セルボタンを押して一発始動。1/8開にもエンジン回転は追従してきます。やっと水漏れから開放されましたのでこれからは各部のセッティングを出していきます。
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